暑い・寒いだけじゃない!暖色と寒色の本当の面白さ☆
2022.10.27
こんにちは♪ カラーワークスの灰野です。
おうちの壁の色を決めるとき、『好きな色』や『気になっていた色』をお気に入りの場所に取り入れたい方は多いと思います。
しかし、アクセントウォールをお気に入りの色で塗装したとしても、それ以外の壁はわりと無難で、何にでも合わせやすい色を選んでしまう、というお話しをよく耳にします。
そんな時にふと思い出していただきたいのが、見ただけで体感も感情も変化させる『色の効果』。今回は誰でも取り入れやすい『暖色』と『寒色』の効果についてご紹介しますね♪
01.温度感をコントロールする暖色と寒色の効果

Kamigoya/(壁)Hip flat AC076N Harbour Blue
色の効果の中で最も有名なのが、この暖色・寒色。
皆さんもこの二つの言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。
暖色と寒色には『温度感』が変化して感じるさせる力があり、色の種類によって暖かく感じさせたり涼やかに感じさせ、その心理的な温度の差は約2〜3℃も違う(!)と言われています。
では、暖色と寒色ってつまりどんな色なのかを見ていきましょう。
下の色相環(しきそうかん)という色の地図のような円のうち、赤〜オレンジ〜黄色までが暖色、青緑〜青〜青紫までが、寒色と言われる色になります。
ちなみに、暖色・寒色は原色だけが有効という訳ではないんです。
ふだんの暮らしの中にありふれている色も、実は暖色・寒色に分けていくことができるんですよ♪
例えば、暖色系は白や明るいグレーを足してくとピンクやクリーム色などのパステルカラーやベージュ系の色に、中程度のグレーをたしていくと、グレージュなどの暖かみを感じるニュートラルカラーに、黒を足していくとブラウン系の色に変化していきます。

FISHPHOTO/(壁)Hip eggshell No.7454D Souvenir Rose
寒色系も同じように、白や明るいグレーを足していくと水色や穏やかなブルーグリーンやライトパープルなどに、中程度のグレーを足すとややクールなニュートラルカラーに、黒をたしていくとネイビーのような深い色味になっていきます。
では、暖色・寒色がどんな印象や効果を与えるのか、さっそく下の写真を見てみましょう。

(壁)FARROW&BALL No.288 Vardo
青系統の寒色と白のコントラストが、空間に夏の朝のような爽やかさを醸し出していますね♪
こうした寒色は、昼間に暑い日差しが入りがちな南向きのリビングなどに向いています。涼しげな印象を空間に演出してくれたり、トーンによってはクールでかっこいい印象を演出してくれます。
では、次の写真も見てみましょう。
いかがですか?
壁の色が落ち着きのあるオレンジがかったブラウン系の暖色に変わっただけで、「ほっこり♪」とした暖かさを感じる空間に変わって見えるのではないでしょうか。
暖色と寒色でこれだけの差が生まれます。
その空間では、すっきりと過ごしたいのか、それとも穏やかな気分で包まれるように過ごしたいのか、お部屋の特性や目的によって使い分けてみるのもいいですね。
02.方角の向きによって暖色と寒色を使い分ける

マスプラスデザイン/個人邸/(右写真・右壁)FARROW&BALL No.268 Charlotte’s Locks Home Design CASTLEE/M様邸/(右写真・壁)FARROW&BALL No.82 Dix Blue
おうちの中では、窓から入ってくる陽光によって空間の暖かさがだいぶ変わりますよね。なかでも、1日を通して日差しが入らない北向きの空間や日陰のスペース! ここはなかなか悩ましい問題を過抱えています。
直射日光が入ってこないということは、1日を通して間接的な青みがかった光しか入ってきません。
そうすると「他の部屋に比べて暗い」「寒々しく感じてしまう」「色がワントーン暗く、地味に感じてしまう」などの困った現象が起きやすいのです。
そんなスペースにおすすめなのが、暖色!
色味がしっかりわかる鮮やかな色を取り入れるのも良いですが、こんな時こそ空間全体を明るくしてくれる白、しかもウォーミーな暖かさを感じる黄みがかった白や赤みがかった白を意識して選んでください。
少しの光でも空間全体に回してくれるので、明るさも暖かさも確保できますよ♪

リノまま/I様邸/(壁)FARROW&BALL No.291 School House White
また、穏やかさや暖かさを感じやすい明るめのニュートラルカラーもおすすめです。これらの色はぜひアクセントウォールと言わず、壁全面につかってください。包まれるような居心地の良さを感じるはずです。

アトリエアンサンブル/(右壁紙)FARROW&BALL BP4702 Paisley
なお、北向きや日陰になっているスペースならではの良さも。
それは、直射日光が差し込んでこないお陰で、大切なアンティークの家具や本、アートなどの日焼け防止ができること。思い当たる方はぜひチェックをしてみてくださいね。
03.温度感を感じにくい緑や紫

Home Desing CASTLEE/個人邸/(上壁)FARROW&BALL No.287 Yeabridge Green K様邸/(奥壁)FARROW&BALL No.246 Cinder Rose
実は、色相環には暖色・寒色には属していない色もあります。
黄緑や緑、紫や赤紫は日本独特の感覚として、心理的に温度感を感じにくい色とされています。
このような色はトーンを調整して、寒さや暑さを感じてしまいやすい水場などに取り入れるのもいいですね。
さて、次回のブログでは、更に奥深い暖色と寒色の効果『注目させたい時に役立つ暖色と、空間を広く見せてくれる寒色』についてお話をしますね。
お楽しみに!
COLORWORKS
壁紙では表現できない絶妙な色や質感を表現でき、自分で好きなタイミングで塗り替えることができるペイント。カラーワークス東京ショールームでは、プロのカラースタイリストにペイントの色や使い方を気軽にご相談いただけます。また、壁の塗り方を学べるペイントレッスンや色の使い方を学べるカラーセミナーを随時開催しています。
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