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無謀な挑戦・風除室 その1

馬狩まどかさんの うま家の手しごと

2022.12.1

 みなさん、こんにちは。馬狩まどかです。いよいよ師走。何かと気忙しい時期ですね。私はいつもより年末やサンタクロース業の準備は早く終えましたが、まだまだこなさなくてはならないタスクがいっぱい。ひとつずつしっかりこなしたいものです。(と、自分に言い聞かせて


 さて、今週は予告通り自宅敷地内にある離れの小屋の「風除室」のおはなし。



 私はプロの大工さんでもなく、何なら中学校時代の技術科の成績は「2」。古い中古住宅を好きなインテリアにしたいという気持ちだけで手を動かしてきました。その私が「一から作ること」の難しさを思い知ったのは昨年作った庭の小屋です。



 基本的なことが分かっていない上に、できるだけ家にある材料で作ったことで、素人では修正しきれないちょっとしたゆがみが作業後半に大きく響いてその修正にまた時間がかかり。何より豪雪地帯の我が家で大雪に耐えうるだけの建物を作るというのは思った以上に大変でした。



 そういう難しさを経験しつつも、今回一から風除室をつくりたいと思ったのは、亡くなった父が会社の休憩所として使用していた小屋でイベントを開催したいと計画したことがきっかけでした。小屋の内部は8割手直しが終了した状態でしたが、小屋入り口はガラスの引き戸が一枚。なんとなく父の会社のステッカーもまだ剥がせておらず、ぼろぼろ。



 せっかく来てくださる方をただの謎めいた建物にご案内するのは申し訳なく、どうにか外観を少しでも直せないかと考えていました。風除室をひとつ作るだけで、見た目の印象が少しでも変わるのではないかと考えたのです。
 でも、その話を夫と私の母に話すと、猛反対。その理由は「吹きさらしになる場所なので、素人が頑丈に作るのは難しい」「開催期間までに時間がなさすぎる」「ひとりでやるには限界がある」。来年以降にプロにお願いした方がいいのではないかという意見でした。
 反対され、気持ちが折れるわけではないのが私の諦めの悪いところ。やらないで「あぁやっておけばよかった」と後悔するのではなく、まずやってみてから自分で判断することにしました。



 まずはネタ集め。今まで読んだ雑誌、行ったことのあるお店、インスタグラム、ピンタレスト いつもお部屋づくりをするときは、まずいろんな「こんなふうにしたい」「やりたい」「好き」の情報をできるだけ集めて、それと自分たちの生活と照らし合わせつつ、わが家に取り入れるにはどうしたらいいかと決めていくのですが、今回はとにかく「これ!」というのがない。素敵な玄関先はたくさんあるけど、それをどうやって既存の建物に合わせたらいいのか悩む日々。そして、反対されている以上、予算はかけられないので、なんとか家にある木材を物色する毎日。



 悩んでも仕方ないので、とりあえず手を動かしてみることにしました。やけに重い柱を運んで、立てて



 これは絶対建て方を間違えているなと思いつつ、形になってくれば方向性が見えるかもしれないと、孤独な作業を続けます。
 途中、完全に行き詰ったので余っていたペンキで前面だけグレージュに塗ってみました。



 おや?と方向性が見えてきたのがこの頃。そんなに変化のない色なのに、イメージが固まってきました。
風除室は塗り壁にする(木を張るか、ギリギリまで悩んだのです)
色味は新たに塗ったグレージュに寄せる
ドアは母屋玄関の風除室で以前使っていたものを再利用する
 決まってしまえばあとはやるだけ。先が見えてきました。
 ちなみに、ここまでかかったお金は金具代2000円ほど。さて、夫と母が納得してくれて、何より自分自身がやろうと思った頭の中の設計図を実現できるか。



次回、後半に続きます。



 


 


 


→ 前回の記事【モルモル初体験!


→ 馬狩さんのこのほかの連載記事はこちら


馬狩まどか うまかりまどか

自然豊かな北海道の石狩平野で、ご主人と2人の娘さんと一緒にスローライフを楽しむ。DIYで住まいを心地よい空間に模様がえしたり、季節の行事を家族で楽しんだり、日々のことをinstagramで発信。

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