【DIY】naeさんに教わる 好みの棚を作るための基礎講座(2)【木材の選び方】
2022.12.21
Come home!読者のみなさまにアンケートで作ってみたいものをたずねると、1位は「棚」という声。 そこで、木工家の淡路菜絵さんことnaeさんに、女性が一人で上の写真のような棚を作れる方法を、基礎からていねいに教わりました。初回(1)の「工具について」に続き、今回は「材料選びの基本」をテーマにお届けします(全5回の予定)。
この記事は、Come home! vol.68より抜粋しています。
作りたい作品に適したのはどの木材?
ホームセンターで手に入る木材で
DIYにおすすめなのは主にこの7種
それぞれの特徴をご紹介します
〈naeさん〉
荷重のかからない工作物におすすめ
ファルカタ材

工作材として売られていることも。カッターで切れるほどやわらかく、白い木肌が特徴的。荷重のかかる棚には向かないけれど、軽い雑貨やグリーンをのせるディスプレイ用の壁掛けシェルフや、オーナメントなどの雑貨作りに向いています。
重さ★☆☆☆
堅さ★☆☆☆
扱いやすさ★★★★
価格 ★★★☆
たんすから雑貨まで
桐材

成長が早く、繊維に空気が多く含まれるので軽いのが特徴。防虫・防湿効果があり古くから衣料たんすの材料とされてきました。反りが出にくく、引き出しや引き戸にも使えます。木目は優美で、オイルやワックスで仕上げると和の雰囲気に。
重さ ★★☆☆
堅さ ★★☆☆
扱いやすさ ★★★★
価格 ★★☆☆
板壁や床材、棚、ペイント仕上げに
杉材

日本の代表的な木で、木目はまっすぐで鮮明。比較的軽いけれど、木造建築の構造材や板壁、床材にも使われています。古材として人気の足場板も杉材。木肌が荒っぽく、油分が少なく乾燥しているので、ヤスリをかけてペイントして使って。
重さ★★☆☆
堅さ ★★☆☆
扱いやすさ★★★★
価格 ★★★☆
椅子や踏み台など強度のいるものに
SPF材

SPFはスプルース、パイン、ファーの略でいずれもマツ科の針葉樹。1×4材 (厚さ19 × 幅89mm)、2×4 材(厚さ38 ×幅89mm)といった規格サイズで売られています。アメリカ式建築の構造材で、堅く丈夫なので荷重のかかる作品向き。
重さ ★★★☆
堅さ ★★★☆
扱いやすさ ★★★☆
価格 ★★★☆
洋風家具全般OKできれいな木目が特徴
パイン材

北米で家具作りや床材に使われることの多い松材。適度な重さと堅さで加工しやすく、テーブルの天板や椅子の座面にも使えます。木肌が明るく木目もきれいなので、オイルやワックスで仕上げて。カントリー家具の素材はほとんどこれ。
重さ★★★☆
堅さ ★★★☆
扱いやすさ ★★★☆
価格 ★☆☆☆
安価で丈夫なので業務用品などに
ラワン合板

木材を薄く切ったベニヤ (単板)を縦、横方向に交互に重ねて接着剤で固めた積層板。その表面にラワン材を張ったものをラワン合板といいます。安価なのが 魅力ですが、とても堅くて重いので扱いは難しめ。シンプルで武骨な雰囲気に。
重さ★★★★
堅さ★★★★
扱いやすさ ★★☆☆
価格 ★★★★
ジャンクな素材感を生かして収納用BOXなどに
OSB合板

薄く削った木片を集めて圧縮して作る合板。ジャンクな表情が個性的で、シンプルな箱や棚を作っても存在感が出せます。インダストリアルや男子っぽい雰囲気づくりにお役立ち。サブロク板(910×1820mm)で 1000円前後と安価。
重さ ★★★★
堅さ ★★★★
扱いやすさ ★★☆☆
価格 ★★★★
木材を選ぶときは、作りたいもののデザインを明確に決めておきましょう。そのうえでチェックするポイントは1木目の雰囲気、2重さ、3堅さ、4板の厚さと 幅の4つです。木目によって、作る家具が洋風に見えたり和風に見えたりします。重くて堅いほど強度は高くなる半面扱いにくくなり、軽くやわらかいほど扱いやすい半面強度が弱くなります。最後に板のサイズをチェック。長さは 910mmか1820mmが規格サイズになっています。仕上がりサイズに合った幅のものを選んで。 板の厚さは仕上がりの強度にかかわってきます。
教えてくれたのは
naeさんこと淡路菜絵さん

家具や建具の作製を請け負うかたわら、女性向けの木工教室も開催。女性目線のアドバイスが人気です。今年5月にはDIYレンタルスペース「N-BASE」をオープン。詳細は Instagram @nae_woodwork をごらんください。
※次回【naeさんに教わる 好みの棚を作るための基礎講座】(3)は「A 基本の棚」の作り方をお届けします(全5回の予定)。12月26日(月)11時〜 公開予定です。
→前回の記事(1)はこちら。
→「DIY」に関するそのほかの記事はこちら。
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