【青柳啓子さんの素敵な暮らし】「ターク」のフライパン
2022.3.28
『私のカントリー』で愛用品を紹介する連載が好評のライフクリエーター・青柳啓子さん。3/31発売予定の次号ではアイデアあふれるクラフトについてのお話です。どうぞお楽しみに!
ライフクリエーター青柳啓子さん
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ドイツのフライパン「ターク」を愛用しています
このたたずまい、美しいでしょ? 白いキッチンに鉄の黒が加わって、インテリアが引き締まった気がします。料理はこんがりとおいしそうに焼け、今や私のタフな相棒です。
その相棒とは「ターク」のフライパン。ドイツ製で、熱い鉄をたたいて形づくる伝統技法を守りつづける手仕事の品。たたずまいからは職人さんの誠実な姿が垣間見え、即座に私はひと目ぼれしました。なのに、何年迷ったことでしょう。〝重いかな? ほかにも鉄のフライパンをもっているし……〟と考えると、購入までに踏んぎりがつかなかったのです。
あるとき客観的に見直してみました。重さを量ると、ご飯を炊く土鍋は3・8kg、スキレットは2・4kg。
それにくらべて「ターク」は1・8kgと思ったより重くなくて。もう一つの案件についても、わが家定番の豚丼専用フライパンがあるのと同様、それぞれに役割分担してみました。すると「ターク」は、ステーキなら2枚、餃子なら12個焼くのにぴったり。なんだか、あっさり解決ですね。
使いはじめて、父を思い出しました。DIYが得意で、暖炉やダブルベッドなども手作りする父。厚手の鋳物のフライパンで、よくスクランブルエッグを作ってくれました。今から思うと、黒いフライパンが父のこだわりだったのかもしれません。
「ずっと悩んできましたが、ちょっと重いかな? オーブンに入るかな? もっと早くから使えばよかった。グンときれいな焼き色に仕上がるんです」
1857年、ドイツの鍛冶職人が創業し、職人の手でフライパンを作りつづける「ターク」。6号(直径28㎝)、28080円。
使い始めにする"焼き慣らし"も、実に簡単。柄が長いため、柄先は熱くならず(使用時間にもよるので注意して)、底にこびりつくこともなくて、おいしく調理。「ターク」の懐の深さを実感中。
壁にかけて収納。鉄の黒さがキリッと空間を引き締めつつ、手仕事による鉄肌の表情がやわらかさと奥深さをもたらす。
「Madu」の緑の器に、思い出のスクランブルエッグ、トマトときのこのソテーで、秋のプレート。
『私のカントリーNo.102』掲載 撮影/宮濱祐美子
※この記事は掲載当時の情報ですので、現在は変更されている場合があります。ご了承ください。
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