生活感を隠しながら魅せる!「至宝のショーケース」
2022.10.9
ICCAが取り扱う家具は、材質や造り、デザイン、様々な視点から選りすぐった大正時代の逸品たち。そこには、当時の名もなき名人たちの美意識や思いやりが詰まっています。
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No.08「至宝のショーケース」
アンティーク和家具の最高峰


ディティールまでこだわって施された意匠も、その主張の塩梅は絶妙にコントロールされています。大正期に製作されたアンティーク和家具、とりわけ出来の良い家具の共通項は、精巧造りと、細やかな意匠が施されているにも関わらず、シンプルに見えるということが挙げられます。
シンプルに見える理由を紐解くと、ひとつひとつのデザインが調和するために作られ、調和のために高い技術力を惜しみなく注いでいるからだと、私たちは考えています。
この至宝のショーケースも、前面下部の額縁のような鏡板の縁取りを中心として、同じような丸みと、直線的なラインを各所に施しています。例えば、フレーム内側には片紐面取り意匠と呼ばれる丸みのある直線ラインを入れ、外側は緩やかなカーブの面取り意匠を入れています。
台輪(土台)やガラスのフレームなども同じような調子で、デザインが施され、ほとんどすべてのパーツにデザインがされているにも関わらず、意匠のパターンを統一させることによって、総合的にシンプルにまとまって見えるのです。
最高峰の家具に遊び心と機能性を添える


これだけの素晴らしい家具をアレンジすることはとても勇気が必要ですが、この家具は思い切ってICCAのエッセンスを組み込んでいます。
ひとつめはろくろ脚を取り付けたこと。和の趣が強い印象の家具でしたが、脚を取り付けたことにより、一層モダンな佇まいを纏いました。また脚をつけたことにより家具に高さが生まれています。下段の引き戸は高さがあることにより開閉時の使い手の負担が減ります。
加えて脚は10cm以上の高さがありますから、ロボット掃除機も通ります。
キャビネットなどの大型の家具は背面や下部に汚れが溜まりやすい傾向がありますが、このように高さをもたせることによって、清掃のしやすさもぐっと高まっています。
また上部のガラスショーケースにはもともと棚がありませんでした。
コレクションケースとして使いやすいように、ガラスの棚板を1枚追加しています。
棚受けにはオリジナルで製作した、フォルムがキュートな受けを採用し、家具の見どころを増やしました。
生活感を上手に隠しながらコレクションを楽しむ
この家具の最大の特徴は、上部がガラスショーケース、下部が収納棚というその構成にあります。お店の展示ケース兼収納棚として設計されたアンティークでも非常に珍しいこの構成は、現代の暮らしに置いても、贅沢な機能を有した家具と言えるでしょう。
リビングや書斎に置いて、上部はショーケースとして、お気に入りのオブジェやアートを織り交ぜながらコレクションケースとして活用する。下部には、日用品を収納して生活感に蓋をしておくことができる。このように美しい佇まいで、コレクションと日用品共に上手に収納可能なキャビネットは重宝すること間違いありません。
「至宝のショーケース」
SIZE:
W 124.3cm×D 41.3cm×H 138cm
MATERIAL:檜材
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