日本製では珍しい大正時代の伸縮式テーブル

令和の家具辞典

2022.10.29

ICCAが取り扱う家具は、材質や造り、デザイン、様々な視点から選りすぐった大正時代の逸品たち。そこには、当時の名もなき名人たちの美意識や思いやりが詰まっています。


 


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No.28「至宝のエクステンションテーブル(伸縮式)」




珍しい伸縮式テーブル



ICCAが取り扱っているアンティーク和家具の多くは大正期前後に作られたもの。
西洋の様式が取り入れられ始め、洋館づくりの建造物が作られるようになった時代です。
建造物の変化と共に、生活様式も変化し、伴って家具も変化してきました。


このテーブルもそんな暮らしの変化に合わせて、作られたと考えられる作品。
日本のアンティークには珍しく伸縮式のテーブルです。


普段はコンパクトでも、天板を伸ばすことでサイズを拡張することが出来ます。


長さは3段階に調整可能。拡張前のサイズは126cm × 126cmで、4人がけにちょうど良い大きさ。


テーブルの端を持ってゆっくりと天板をスライドして広げ、幅37cmスペア天板をセットすることで、天板サイズを拡張することができます。2枚のスペア天板をセットすれば最大で幅200cmにもなり、6人がけでもゆったりと食卓を囲める広さに。


ホームパーティやお友達を読んだ際には大きいテーブルが欲しいけど、普段を必要ない、そんな細やかな要望に応えてくれるテーブルです。


少し詰めれば8人にも対応でき、来客があっても十分に対応できる高い機能を持っています。



大正ロマンな趣を感じるデザイン


まず目を引く力強くも繊細なラインの6本のろくろ脚。
中心からシンメトリーにデザインされています。


どこかコケシにも似た凹凸、2つの輪が連なって段々になる凹凸のリズム、ICCAがこれまでろくろ脚を研究してきた中で、日本独自にみられるろくろ脚のデザインの傾向のひとつです。


そのろくろ脚を際立たせるように、天板や幕板にも控えめな装飾面が施され、大正期らしい上品な趣を感じるデザインにまとまっています。


構造的にも、強度面も、そしてデザインも考え抜かれて作られた日本の宝とも言えるテーブルでしょう。



「至宝のエクステンションテーブル(伸縮式)」
φ 127.0〜200cm
H 75.0cm


MATERIAL:楢材


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ICCA
千葉県香取市北3-1-17
TEL047-877-9087
HP/https://icca-life.com/
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