【フランスアンティーク】カフェオレボウルのお話
2023.1.20
今回は、アンティークファンならずとも広く知られているカフェオレボウルについてのお話です。アンティークの初心者さんでも手に取りやすい器なので、ファーストアンティークとしてもおすすめです。
CHELSEA OLDオーナー 訓子さん
ライフスタイルとともに進化してきたカフェオレボウル
日本ではカフェオレボウルと呼びますが、19世紀のフランスでは「スープボウル」、現在は「ボウル」または「petit déjeuner bol(プティデジュネボウル)」と呼ぶそうです。
「petit déjeuner bol」の意味は「朝食用のお椀」です。
呼び方のとおり、19世紀にはスープ用に使われていたのでサイズも今より大きめでした。
スープにパンを浸してスプーンでいただくフランス流の食べ方は後世にもつづき、庶民が気軽にコーヒーを飲めるようになった1900年初頭あたりからは、コーヒーやカフェオレにパンを浸してスプーンで食べるようになりました。現代ではシリアル食品の普及や、ライフスタイルの変化と共にサイズや呼び方が変化しています。
1月7日、七草がゆを召し上がった方もいらっしゃるかと思いますが、日本ではお粥や雑炊、小鉢料理にこういうボウルを使うのもおすすめ。
もちろんシリアル食品やサラダ、デザートにも使えます。
お料理だけではなく、お部屋のインテリアとして飾ったり、さらには可愛い植物を活けても素敵です。アイデア次第で幅広く活用していただけます。
お気に入りのカフェオレボウルをぜひ探してみてください。
アンティークに見られる「ジャポニズム」の影響
日本が初めて参加したのは1867年のパリ万博です。これは国際博覧会としては5回目、パリでの開催は2回目の万博でした。
それまではヨーロッパ諸国の参加が主体でしたが、このパリ万博から全世界的に参加国を集い開催されることになり、日本にもお声がかかったという訳です。
大政奉還の時期、激動の最中でしたが、開催の数年前から準備は行われており、日本の品々が出展されました。
それまで欧米人にとって日本は、全てにおいて東アジア諸国のひとくくりとしてしか認識されていませんでした。しかしこのパリ万博で大きく変わり、日本の文化は評価され、さらには「ジャポニズム」というブームまで生まれたのです。
そのブームで、日本の文化をヒントにデザインされたものがヨーロッパで生まれました。
例えばルイ・ヴィトンの柄です。
市松模様をヒントにしたダミエ柄、家紋をモチーフとしたモノグラム柄が有名ですね。
店内にもジャポニズムブームで誕生したものと思われる「和」を感じる食器や家具があります。
画像の和柄のようなカフェオレボウルもジャポニズムの影響を受け継いで生まれたのかもしれませんね。
ぜひ、ショップのHPものぞいてみてください。
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CHELSEA OLD
住所:岐阜県岐阜市柳津町上佐波4-41 ☎058-270-0543 定休日:日・月曜 営業時間:11:00~18:00 (通販サイトは火・土曜休) リノベーションのご相談も受け付けます。
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