青柳啓子さんの暮らしのちょっといいもの「サンタマリアノヴェッラ」のポプリ



青柳啓子さんの暮らし方

2021.9.20

ライフクリエーターとして、ワイヤークラフトなどさまざまな手作りや、暮らし方などを提案。フランスを思わせる、大人のセンスと審美眼に定評がある青柳啓子さん。そんな青柳さんが『私のカントリー』で連載している「暮らしのちょっといいもの教えます」からピックアップして、おすすめアイテムをご紹介します。



甘さ控えめでエキゾチックな顔ものぞかせる神秘的な香りのポプリ。10年以上も愛用している香りのおもてなし



 もうかれこれ10年以上愛用しているでしょうか。もとはといえば、東京・恵比寿にあるアンティークショップを訪れたときのこと。ぱっと扉を開くと、涼やかな香りがお出迎えしてくれ、一気にフランスやイタリアへ旅したような気分になりました。甘さは控えめで、厳粛な修道院を思わせる、エキゾチックな印象がある香りです。


 すぐ店主さんに聞きました。すると彼は棚の上からほうろうのトレイを下ろし、見せてくれました。中にはポプリがたっぷりと。何年も買い足して、そんな量になったそうです。なんだか素敵ですね。花びらはもちろん、細かく砕かれた葉っぱや木の実も入っています。しっとりとして、手で触るとふわっと香りが立って、また優雅。購入先をうかがって、その足ですぐ買いに向かったのを覚えています。


 そのお店の名は「サンタ・マリア・ノヴェッラ」。イタリアが本店で、起源は1200年代にさかのぼる世界最古の薬局です。自然の草花やハーブから作った薬剤や香りの製品は「癒やしの芸術品」として、貴族の人たちに愛されてきました。素材にこだわり、すべて天然に栽培されたものを使います。レシピは昔から同じくていねいに。しっかりと伝統に根づき守られているからこそ今に伝えられる、極上の香りなのです。


 それ以来、すっかりわが家の香りになりました。香りが薄くなってきたな、と思ったら買い足しています。年に3回が目安でしょうか。小さな布袋に入れて玄関に置き、ウエルカムの気持ちを香りで表現したり、トレイの上にディスプレイしたり。キャンドルや季節の生花と合わせることも。香りが飛んだポプリは、恵比寿のお店を真似て、ほうろうのジャグやプロヴァンスで買ったお気に入りの壺にためています。


 新鮮な香りがあるときはもちろん、香りが薄くなってからも、豊かさと安堵感を与えてくれるポプリ。イタリアの老舗が受け継いできた伝統と、自然のもつやさしく強い包容力のおかげだと思います。



壺はプロヴァンスでひと目ぼれ。ポプリの上に飾ったペーパーは、ポプリ購入時に入っていた説明書。それさえ風化していい風合いに。


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『私のカントリーNo.97』掲載 撮影/宮濱祐美子


 


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