【青柳啓子さんの素敵な暮らし】「クランク」の滑車の照明
2022.4.25
『私のカントリー』で愛用品を紹介する連載が好評のライフクリエーター・青柳啓子さん。3/31発売予定の次号ではアイデアあふれるクラフトについてのお話です。ぜひ、ごらんください。
ライフクリエーター青柳啓子さん
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照明自体が主役になるのではなく、灯った明かりが生み出す陰影に引きつけられます。
マンションの玄関に灯るほのかな明かり。これのおかげでこの場所がもっと好きになりました。
フランスの古い家具や雑貨を取り扱う、福岡の「クランク」と「マルチェロ」。その空気感に魅了され、あの空間に身を置きたくて、福岡に帰るときは必ず足を運びます。
独特の雰囲気にひと役買っているのは、滑車のついた「クランク」のオリジナルの照明。そう気がついた私は、3種類の照明を手に入れ、2つをプロデュースしたモデルハウス「Blanc」に、1つはわが家の玄関に取り付けました。
「クランク」の照明は、仕事や作業の場を全体的に明るく照らす役割の照明とはまったく違う、キャンドルのようなほのかな明かりです。シンプルな陶製のソケットと裸電球、そして、木の滑車で長さを変えられるコードだけ。このシンプルで中性的な姿がすがすがしく感じられます。
マンションの暗い玄関、という何でもなかった場所が、その“ほのかな明かり”で新しい空間に生まれ変わりました。暗がりのなか照らされるのは、わずかな範囲。明かりが届かない場所を含めた空間は、陰影の美しさに気づかせてくれます。
静謐とも違う、簡素とも違う–。玄関、廊下の片すみ、階段の脇、リビングの奥など、少し暗い場所でこそ生きる照明は、どんな住まいにも生かすことができるはず。わが家の玄関に、ほんのひとカケラではありますが、「クランク」の空間を再現できたと思うと、玄関を眺めるひとときがうれしくなりました。
滑車にコードをかけて、吊り下げる長さを調節します。近くにコンセントさえあれば、簡単に設置できるから便利。電球はベビーボール球の25Wと、ワット数は控えめ。
『私のカントリーNo.106』掲載 撮影/宮濱祐美子
※この記事は掲載当時の情報ですので、現在は変更されている場合があります。ご了承ください。
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