親のお片づけは、安心安全を基準に
2022.4.13
こんにちは!
あっという間に桜が散ってしまったのですが
ネモフィラが美しい場所に、帰省最終日の次女と行き、癒されました。
花の色に合わせた鯉のぼりが、気持ち良さそうに泳いでいました。
さて、本日は「親のお片づけは、安心安全を基準に」について、お話させて頂きます。
よかったら、お付き合いくださいね。
「親のお片づけ」と、わたしたちのお片づけには違いがあると感じています。
どんな違いか?というと…「親のお片づけ」で目指すところは、素敵なインテリアや、シンデレラフィットの収納や、ミニマムな暮らしなどと言うステキなネーミングではなく
☆安心、安全な暮らし
だと思うからです。
もちろん、素敵なインテリアも、ミニマムな暮らしも目指して頂いていいのですが
「親のお片づけ」をお手伝いする場合の、1番大切な基準になると思っています。
ある時、お母様のお片づけを一緒にやって欲しいというご依頼がありました。
その時、台所で輪ゴムの収納を考えていたら…娘さんが、100均で売られていて、よく雑誌やSNSで見る収納グッズを出し、これに入れます!と言ったのです。
長年、輪ゴムの箱のまま収納していたお母様の輪ゴム収納を、お片づけを機会に、素敵にしてあげたかったんだと思います。その気持ちはわかるのですが…お母様がこれまで不便だったのか?や、これから輪ゴムを買ってきた時に詰め替えるのか?などのお尋ねが抜け落ち、娘さんが思う暮らしに仕上げていこうとする場面に遭遇しました。
お母様のこれからの暮らしの「安心」に繋がるためにお片づけをお手伝いしていたはずなのに。
見た目を良くしたくなるのは、きっとご自身もお片づけの気持ちよさを知っていらっしゃるからで、お片づけが得意になってきていたんだと思います。
そんな時こそ、少し気をつけてほしい。
まずは、親御さんの安心、安全に向かうことを。
そして、親御さんの気持ちを置いてけぼりにしないことを。
それから、わたしの経験になるのですが
夏のある日、母が熱中症で動けなくなり、救急車を呼びました。救急車が到着して、救急隊員さんがやってくださったのは、安全に母を運ぶための通路確保。母が廊下や部屋の入り口付近に床置きしている物を全て移動させていました。
その時、母の安心安全な日々のために、お片づけが必要だと身に染みて感じました。大切な命を運び出す時に、時間がかからない方がいいと。
そして、保険証やお薬手帳を、母がまとめていたことで、とてもスムーズに救急隊員さんとやりとりができました。母がやってくれていた安心に繋がるお片づけに、すごく感謝したことを覚えています。
何がどこにあるかがわかる安心
取り出しやすく、戻しやすい安心と安全
物が把握できる安心
転倒のリスクがない安心と安全
物が落ちてきたり、倒れてこない安心と安全などなど
おしゃれに素敵に〜の前に
親御さんの安心、安全な暮らしに向かうことが大切だと、わたしは考えます。
それに…
「片づけてほしいの!」より
「安心、安全に暮らしてほしいの」
そんな優しい気持ちからの親御さんへのお声かけなら、親御さんも心地よいのではないかなぁと、わたしの経験からも思うのです。
母の台所は、母の安心、安全な暮らしを基準に。
お父様にとっての
お母様にとっての
安心、安全な暮らしに繋がるお片づけって
どんなお片づけだろう?と考えてみてもらえたらうれしいです。
一緒にお片づけする時は、インタビューしながら、親御さんにとっての安心、安心を見つけて、提案してみてほしいです。
先程の輪ゴムの件を例にすると
「輪ゴム、箱のままと、詰め替えるのは、どっちが暮らしやすい?」と尋ねて頂きたいし
「どこにあると安心する?」と尋ねてほしい。
子ども側からしたら、多過ぎに感じる物にも
「いらないんじゃない?」ではなく
「いくつあったら安心する?」みたいに聞いて頂きたい。
親御さんが安心して、自分の気持ちを言える質問をお願いしたいです。一緒に見つけた安心安全は、離れ暮らしていても、お互いのお守りになるはずだから。
親御さんを自分に置き換えてみたら、おそらくわたしたちも、優しく質問されたいはず♡
親子という気持ちの距離が近過ぎて難しい時は、心の中で
「今日は子どもではなく、お片づけのプロだよ!」
と、自分に言ってあげて、演じてみることをオススメしたりもしています。
「親のお片づけ」
1番の目的は、親御さんの安心、安全な暮らしに向かうため。
親御さんにとっての安心、安全を基準として
一緒にお片づけしてもらえたらと思います。
母のお片づけで、お昼に母が握ってくれたおにぎりがおいしかったな。
今日も読んでくださり
ありがとうございました。
みつひろ のりこ
→ 前回の記事 【親のお片づけを始める前に…】
みつひろのりこ
ただ捨てること、ものを減らすことではなく、一緒に暮らしていきたいものを選んでいくお片づけを発信する「暮らしのくふう工房haco+」を運営。大分県日田市在住。
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