【防災×キャンプ】楽しみながら始める備える暮らし「もしもの時に役立つ! 家にあるあれこれ」
2022.9.12
感染症の蔓延、たび重なる自然災害は、暮らしを楽しむことを自重させる風潮も、もたらしました。そして、非常時の備えについても情報があふれているなか、はたしてそれが充分なのか、実際に役に立つのか、不安を抱えながら過ごしている方も多いのでは? そう、備えているだけでは「もしも」の時に使いこなせないのです。だからこそ今、日常から始める“楽しく備える暮らし”を! その鍵となるのは、アウトドア。日常生活と防災の意識を結びつける道具とスキルを伝え、心豊かに生き抜く術を、アウトドアと防災のプロ・寒川さん夫婦の暮らしに学びます。
家にあるものが災害時に役立つ!
手ぬぐいの活用法
寒川さん夫婦が住まいやアウトドアで日々使っている道具はすべて、長い経験のなかトライ&エラーを繰り返し、選んできたもの。基準は、キャンプでの楽しさや使い勝手、快適性だけに留まることはありません。地震や水害、火事、津波など万一の災害時、これらを持っていることで、いかに生き延び、避難先でも快適に過ごすことができるか。そうした防災的視点をもとに自ら試し続け、ここにおすすめするのは、なるほどと納得させられる道具ばかりです。
日本伝統の手ぬぐいはハンカチとしてだけでなく、用途多様なすぐれもの。一枚携帯しておくと、身体を洗う、首元や膝を防寒する、帽子代わりに頭にかぶるなど、さまざまに活用できます。さらに、清潔なものはケガをした際、裂いて包帯にすることも。添え木を巻いて固定するといった使い方もできるので、緊急時にも役立つのです。寒川家では古くなれば台ふきんなどに転用して使いきります。
身につけておきたいホイッスル
災害時に助けを求めたい場合、大声を出すのが困難であることが多く、サイレンやヘリコプターなどの音も声をかき消してしまう場合があります。ホイッスルなら細い息で吹き続けることができるので、子どもも高齢者も、家の鍵などにつけて常に携帯してほしい道具。日常の防犯用としても役立ちます。
金属製のピンチ
多めに常備しておけば、ものを下げる、袋の口を留める、防寒用シートやタオルを首元で固定するなど、なにかと便利。金属製をすすめる理由は、熱に強いので、食材を入れたビニール袋を鍋で湯せん調理する際にも使えるから。ちょっとした用途でも、あるのとないのとでは格段に差がつく道具。大切なのは、使いこなす知識をもっていることです。
取材/秋川ゆか 撮影/飯貝拓司
8/26発売 『「サボる」防災で、生きる』 では楽しく備える暮らしのテクニックをたっぷりとご紹介しています。
寒川 一
災害時に役立つアウトドアの知識をキャンプ体験、防災訓練、書籍などを通して伝えるアウトドアライフアドバイザー。北欧のアウトドアプロダクトを多く扱う(㈱)UPIアドバイザー。アウトドアでのガイド・指導はもちろん、テレビ・ラジオ・雑誌といったメディア出演など、幅広く活躍中。東日本大震災や自身の避難経験を経て、災害時に役立つキャンプ道具の使い方・スキルを教える活動を積極的に行っている。著書『焚火の作法』『キャンプ×防災のプロが教える新時代の防災術』他。
寒川せつこ
北欧ソト料理家、UPIアドバイザー。スカンジナビアの自然と、豊かに暮らす人々との繋がりから、スカンジナビアのアウトドア文化を主に料理ワークショップを通して発信。レシピ提供したメディアは、「NHK 趣味どき!/たのしく防災!はじめてのキャンプ」、「メスティンレシピ」、「ソトレシピ」など多数。
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