【防災×キャンプ】楽しみながら始める備える暮らし「アウトドアでの明かり」
2022.9.26
感染症の蔓延、たび重なる自然災害は、暮らしを楽しむことを自重させる風潮も、もたらしました。そして、非常時の備えについても情報があふれているなか、はたしてそれが充分なのか、実際に役に立つのか、不安を抱えながら過ごしている方も多いのでは? そう、備えているだけでは「もしも」の時に使いこなせないのです。だからこそ今、日常から始める“楽しく備える暮らし”を! その鍵となるのは、アウトドア。日常生活と防災の意識を結びつける道具とスキルを伝え、心豊かに生き抜く術を、アウトドアと防災のプロ・寒川さん夫婦の暮らしに学びます。
アウトドアでの明かりの確保はどうする?
キャンプ泊をするなら、日が暮れてからの照明は必須です。周囲に街灯などの設置がない自然のなかでは、日中は心地よく過ごせるのが魅力ですが、日が落ちると一転、視界が悪くなります。舗装されていない地面なら、足もとが見えないとつまずく危険もありますし、方向感覚もおぼつかなくなるもの。焚火を焚く場合でも、就寝時には消火しなければならないので、常夜灯の代わりになるものや、夜間に行動するときに身につけられる光源は、必ず用意しておきたい道具です。今回は、そんな場合に役立つアイテムを、寒川さんご夫妻の愛用品からご紹介しましょう。
LEDランタン
「ベアボーンズ」のLEDランタンを、自宅では間接照明として愛用。使いながら充電しておけば、キャンプでも停電時でも2晩はもつとか。昔ながらのデザインは、インテリアになじんで雰囲気もグッド。
ソーラーランタン
自宅で充電しておく必要のない、ソーラー充電式のランタンが「ソーラーパフ」。11㎝角のサイコロ型で底面にソーラーパネルがついており、太陽光の下に8時間置いておけば、夜には8~12時間ほんのりと灯ります。ぺちゃんこにたためて、重さは約75g。キャンプ道具や防災バッグのすき間に入れておくのにちょうどいい道具です。
ヘッドライト
照明の少ないキャンプ場では、ランタンなどのほか、自分のまわりを照らすものは必須です。ヘッドライトなら両手が使えるので作業に便利なうえ、暗い樹林でつまずくことも防げます。深夜にトイレに立つときなども、ヘッドライトの小さな光なら、テント内の人を起こさずにすみます。また災害時、夜間に避難する場合も、空いている両手で荷物を持ったり、子どもの手を引いたりも。重さよりも明るさ重視で選びましょう。家で、押し入れの奥など探る際にも役立ちます。
写真のように、ランタンの明るさだけでは調理の加減がわかりづらいため、夕食作りの際にもヘッドライトが活躍。
今回ご紹介したのは、常備してある”非常時の持ち出し品”としても、必ず役に立つ照明アイテム。ぜひ、お手持ちの道具の見直しにもご活用ください。
取材/秋川ゆか 撮影/飯貝拓司
8/26発売 『「サボる」防災で、生きる』 では楽しく備える暮らしのテクニックをたっぷりとご紹介しています。
寒川 一
災害時に役立つアウトドアの知識をキャンプ体験、防災訓練、書籍などを通して伝えるアウトドアライフアドバイザー。北欧のアウトドアプロダクトを多く扱う(㈱)UPIアドバイザー。アウトドアでのガイド・指導はもちろん、テレビ・ラジオ・雑誌といったメディア出演など、幅広く活躍中。東日本大震災や自身の避難経験を経て、災害時に役立つキャンプ道具の使い方・スキルを教える活動を積極的に行っている。著書『焚火の作法』『キャンプ×防災のプロが教える新時代の防災術』他。
寒川せつこ
北欧ソト料理家、UPIアドバイザー。スカンジナビアの自然と、豊かに暮らす人々との繋がりから、スカンジナビアのアウトドア文化を主に料理ワークショップを通して発信。レシピ提供したメディアは、「NHK 趣味どき!/たのしく防災!はじめてのキャンプ」、「メスティンレシピ」、「ソトレシピ」など多数。
お気に入りを解除します。

女性向けのナチュラルなインテリア情報誌です。子供や家族を前提とした
インテリア&家つくり情報を中心に、リノベーションなども紹介しています。
また、「暮らしのなかにある小さな幸せ」を大切に、
自分らしく、心地よく暮らすためのアイデアを紹介するインテリア雑誌です。
