【防災×キャンプ】楽しみながら始める備える暮らし「おうちキャンプのススメ」
2022.9.27
感染症の蔓延、たび重なる自然災害は、暮らしを楽しむことを自重させる風潮も、もたらしました。そして、非常時の備えについても情報があふれているなか、はたしてそれが充分なのか、実際に役に立つのか、不安を抱えながら過ごしている方も多いのでは? そう、備えているだけでは「もしも」の時に使いこなせないのです。だからこそ今、日常から始める“楽しく備える暮らし”を! その鍵となるのは、アウトドア。日常生活と防災の意識を結びつける道具とスキルを伝え、心豊かに生き抜く術を、アウトドアと防災のプロ・寒川さん夫婦の暮らしに学びます。
自宅でのキャンプがアウトドアのスキルアップに!
寒川さん夫婦は自宅でもしばしば庭キャンプをしています。タープを張ってテーブルや椅子をセットすれば、気分はアウトドア。焚火のできるファイヤープレイスも作ってあります。庭なら、必要な食材や道具を取りに行くのも自由。初めての道具などもここで試して使い慣れておけば、出先で困ることもありません。友人夫婦を招いてのランチキャンプの様子をご紹介します。
上の写真は、庭に大きなタープを張って日除けをつくった状態。日差しを避ける場所がないと、たとえ庭でも疲れてしまうので、用意したいもの。ベランダの手すり、庭木などにタープのひもを結んで、ちょうどいい場所と高さに設置することも、アウトドアでは必要なスキルです。
Y字型の枝2本と長い枝1本で、焚火に鍋を吊るす方法もあります。また、立てた流木がカップ掛けにも。特別な道具がなくても、その場にあるものを生かすのはアウトドアでは役立つ知識です。
この日のメニューは、各自が好きな具材を挟んでいただくハンバーガー。せつこさんが用意してくれたハンバーガー用のパテは、小さなコンテナに1個ずつ小分けされていました。こうしておけば、パテ同士がくっつくこともなく、持ち運びすることができます。
焚火で熱した鉄板で、こんがりジューシーに焼き上げたビーフパテを、好みの具材とともに挟んだハンバーガーは、絶品! せつこさんのレシピは、ブルーベリージャムを少々トッピング。甘酸っぱさをコクが加わったグルメバーガーになりました。
おいしい時間とともに、アウトドアでの過ごし方も身に着く「おうちキャンプ」を、ぜひこれからのシーズン、おためしください!
取材/秋川ゆか 撮影/飯貝拓司
8/26発売 『「サボる」防災で、生きる』 では楽しく備える暮らしのテクニックをたっぷりとご紹介しています。
寒川 一
災害時に役立つアウトドアの知識をキャンプ体験、防災訓練、書籍などを通して伝えるアウトドアライフアドバイザー。北欧のアウトドアプロダクトを多く扱う(㈱)UPIアドバイザー。アウトドアでのガイド・指導はもちろん、テレビ・ラジオ・雑誌といったメディア出演など、幅広く活躍中。東日本大震災や自身の避難経験を経て、災害時に役立つキャンプ道具の使い方・スキルを教える活動を積極的に行っている。著書『焚火の作法』『キャンプ×防災のプロが教える新時代の防災術』他。
寒川せつこ
北欧ソト料理家、UPIアドバイザー。スカンジナビアの自然と、豊かに暮らす人々との繋がりから、スカンジナビアのアウトドア文化を主に料理ワークショップを通して発信。レシピ提供したメディアは、「NHK 趣味どき!/たのしく防災!はじめてのキャンプ」、「メスティンレシピ」、「ソトレシピ」など多数。
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