【11月のtretre通信】晩秋のゆず仕事
2022.11.15
こんにちは、tretreの小原です。
こちら高知・仁淀は朝晩冷え込むようになり、
ずいぶん木々の葉が色づいてきました。
最近は社屋の窓辺からも紅葉を楽しんでいます。
いたるところに黄色い水玉模様
秋深まり冬に向かう11月、
仁淀の山ではたくさんのゆずの実が黄色く色づきます。
まるで山に水玉模様が浮かんでいるような、
とっても可愛らしい風景です。
高知ではゆずの栽培が盛んです。
収穫したゆずは、おもに皮ごと搾り、
果汁をお酢のように料理(お寿司や鍋物など)に使う文化があります。
ゆずの果汁は高知では「ゆのす」と呼ばれていて、
一年じゅう食卓で親しまれているんですよ。
細く急勾配な山道を進んでいった先の、
社屋よりも300mほど標高の高いところにあるゆず畑。
ちょうど収穫時期となる寒い季節は、
とくに空気が良くて気持ちがいいです。
深呼吸すると、瞬く間に空気が全身に行きわたるような、
澄んだ心地よさがあります。
地域の方が管理している無農薬栽培の畑で
ゆずを収穫させてもらい、実を買い取っています。
陽がきちんと当たるように斜面に植えられたゆずの木。
足をしっかり踏ん張っての作業です。
収穫に欠かせないのが高枝切りばさみ。
高いところに実がなっているということもありますが、
もう一つの理由は、枝に硬くて鋭いトゲがあり、
直接手で収穫すると危険だからです。
トゲに気をつけながら、
実どうしが傷つかないようにヘタを切ってカゴへ。
これでこの日の作業は完了です。
皮を刻んで天日干し
翌日は加工作業です。
私たちがお茶に使うのは皮の部分のみ。
一つひとつ丁寧に水洗いしたら、皮を剥いて細切りに。
数百個の実を半日かけて手作業で切り続けます。
調理場にはフレッシュで芳しい香りが。
根気のいる仕事ですが、この香りが助けになっている気がします。
刻んだゆずは天日干しに。
だんだんと水分が抜け、うまみや香りが凝縮されていきます。
前月の「花茶」同様、太陽に当てるとさらに味わいが深くなるんです。
ブレンドティーにするときはさらに細かく砕き、
小さなサイコロ状にして使います。
お茶にしたときの香りには、
生の実のときのフレッシュさも残りながら、
こっくりとした深みが出てきます。
この香りと、かすかにビターな味わいが、
ほうじ茶やしょうがと良く合うんですよ。
さて、皮を取ったあとの果肉の部分はというと、
やはり私たちも搾って「ゆのす」にします。
皮がないぶん香りは控えめなのですが、
雑味のない澄んだ味わいがたのしめます。
自分たちで使うほか、お世話になっている方々へ
お裾分けしたりしているんです。
ゆず作業を終えると冷え込みが厳しくなり、
南国土佐という言葉とは程遠い山の冬が訪れます。
ゆずを使ったブレンドティー

左:yellow(イエロー) 右:ユズ(牧野植物園オリジナルブレンドティー)
yellow
黄色く実ったゆずのかぐわしい酸味に、
ピリリとジンジャーをきかせました。
ユズ(牧野植物園オリジナルブレンドティー)
やさしい酸味のゆず皮に、ジンジャーをきかせました。
ベースは秋摘みの釜炒り茶です。
※次回は12月15日に掲載します。お楽しみに!
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