【植物の飾り方&育て方】インテリアとグリーンのいい関係②
2022.11.14
グリーンを上手に育てながらインテリアとしても楽しむには、どんなことに気をつけたらいいのでしょう?たくさんのグリーンとともに暮らすフラワー&グリーンスタイリストのさとうゆみこさんにうかがいました。前回の「上手につきあうコツ 1 アクセントになるグリーンの選び方 」に続き、今回は植物の飾り方、育て方についてです。
この記事は、Come home! vol.68より抜粋しています。
上手につき合うコツ 2
【「 飾る 」と「 育てる 」 は密接な関係】
** Advice 1
「 吊るす」「 置く 」を
フレキシブルに楽しんで

リビング中央に飾ったシッサス・エレンダニカは、さとうさん宅のシンボルツリー的な存在。吊るせば垂れ下がる葉を、下に置けば生い茂る葉を間近に楽しめます。

「ツル性のシッサスは、放置すると中心がスカスカになるので、先端を切り戻しして形よく整えます」

元気よく伸びたポトスは、ときどき鉢を回してまんべんなく日が当たるように調整。冬の寒い時季は部屋の内側に入れるなど、様子をこまめに観察。
point
丈夫でシンプルな
ワイヤーを愛用してます

プラントハンガーはプラスチック製だと雰囲気を損なうので、ロープワイヤーとオーバルスリーブで手作り。「天井のフックはアンカーでしっかり固定すると安心です」
** Advice 2
部屋の奥は思っているより暗い
ローテーションで元気をキープ

窓辺に置いたり、棚に置いたり、季節によっては外に出したり。こまめに鉢の位置を替えるのがさとうさん流の育て方。「光や風の当たり方を変えてあげたほうが、植物は元気になります。動かしながら状態を観察できるし、 部屋の雰囲気も変わるので新鮮ですよ」グリーンの居心地よさを考えながら飾ることで、自然と住まいへの理解が深まり、暮らしまで整っていくというわけです。

ガラスの花器に多肉植物を入れて、 テラリウム風に楽しむことも。「直接植えると花器が汚れてしまいますが、この方法ならきれい」

子どもたちが使ったベビーチェアを花台として活用。高さを出すことでフォルムがきれいに見えて、 空間にも動きが出ます。
** Advice 3
寄せ鉢で緑のコーナーをつくる

たくさんのグリーンを散漫に見せないコツは、1カ所にまとめて飾ること。「少し形が崩れたものも、いろいろな鉢と一緒にすれば気にならないし、清潔感も保てます。葉が垂れる吊り下げ鉢を組み合わせるのもおすすめ。高低差をつけると立体的な動きが出ます」

寄せ植えをしてみたいけれど鉢に迷う…。そんなときは、ポリポット(プラスチック容器)のまま鉢に入れて。

「アロエなど成長が遅い多肉植物にも向く飾り方です」
point
徒長した枝も
寄せ鉢なら絵になります

元気がなくなったり、枝が伸びすぎたり、形が崩れてくるのもグリーンにはつきもの。 「そんなときこそ、まとめ置き。斜めに傾いた枝ぶりが、 むしろ味わい深く見えます」
プラ鉢のまま
コンテナに集めるだけ

受け皿の代わりに使っている アルミコンテナは、給食用の什器 。「 アルミやアイアンなど、金属素材とグリーンは相性のいい組み合わせ。水やりもそのままできて便利です」
定位置を決めずに
グリーンが心地よくすごせる
すみかを見つけます
窓辺に近い、明るい場所をグリーンの指定席にしているさとうさん。その理由は、植物が元気に生きるのに、光と空気は欠かせないものだから。「リビングでもあちこちに置き場を替えるんです。葉や枝を見ながら、光は充分届いているか、 強すぎないか、風通しは悪くないか。植物としっかりコミュニ ケーションをとることが、グリーンと上手につき合ういちばんの秘訣かもしれません」 その観点からも、大きすぎる鉢は置かないようにしているのだそう。「大きいと重くて動かしにくいでしょう。鉢も素焼きや陶器に植え替えると重いので、プラ鉢で育てているものも多いんですよ」
教えてくれたのは さとうゆみこさん

「green & knot」主宰。フラワーショップやインテリアシ ョップ勤務、専門学校の講師を経て、現在はフラワーコー ディネートから空間スタイリング、グリーンアドバイザーまで、植物のあらゆるジャンルで活躍している。
※次回「インテリアとグリーンのいい関係」③は、11/16(水)11時〜公開の予定です。
→前回の記事①はこちら。
お気に入りを解除します。

女性向けのナチュラルなインテリア情報誌です。子供や家族を前提とした
インテリア&家つくり情報を中心に、リノベーションなども紹介しています。
また、「暮らしのなかにある小さな幸せ」を大切に、
自分らしく、心地よく暮らすためのアイデアを紹介するインテリア雑誌です。
