【2月のtretre通信】つよいダイダイ
2023.2.15
こんにちは、tretreの小原です。
こちら高知・仁淀は暦のうえでは春ですが、
まだまだ冬の真っ只中。
先月末の寒波では気温がマイナス9℃ほどまで下がりました。
それでも、菜の花が咲き始めたり、木蓮が蕾をつけたりと
春が近いことを感じつつあります。
冬の風物詩・ダイダイ
秋から冬は多くの柑橘類が色づき、収穫期を迎えます。
ゆずに始まり、文旦、甘夏、金柑……。
温暖な高知の海沿いでは、みかんやポンカンなども有名です。
なかでもダイダイ(橙)はお正月に欠かせない柑橘。
鏡餅の上に乗せるのも本来はみかんではなくダイダイ。
この辺りでは、しめ飾りにも使われています。
ダイダイは実をつけると数年落ちずにそのまま木に残り、
その後の実といっしょに木になることから、
「代々(だいだい)」と呼ぶようになったそうです。
出荷用に栽培している方は少ないものの、
代々の繁栄を意味する縁起のいい木として
庭に植えていらっしゃる方がいます。
今年は会社のご近所の方から実を分けていただきました。
まさしく「だいだい色」の立派な実。
ずっしりと重みのある実を一つひとつ収穫します。
鼻を近づけると、すっきりさわやかな香りがしました。
山の斜面に家が建っているため、この辺りは坂道だらけ。
写真では見えていませんが、会社はこの坂の下にあり、
社屋の左右にくわえ、上下にもおとなりさんがいます。
分厚くたくましい皮
果実を洗って加工に進みます。
皮は、手で剥けないほどの硬さなので
包丁で削ぎ落とします。
とくに内側の白い部分が、高密度で弾力があります。
みかんや甘夏が綿入りのクッションだとしたら、
ダイダイは低反発クッションとでも言いましょうか。
オレンジに似たフレッシュな香りが漂う作業場。
元気をもらえそうな香り、鮮やかな色、
はちきれんばかりの皮や果肉。
ダイダイには、なんだかとっても「つよさ」を感じます。
以前の連載でお話しした「ゆず」の皮同様に
包丁で刻んでいきます。
硬くて弾力があるので、しっかりと刃を入れて
切らなければなりません。
薄く広げて天日干し。
ゆず同様、天日にあてるとうまみが乗ります。
朝は0℃近かったこの日も昼間は日差しが暖かく、
思ったより乾きがよく進みました。
乾いてくると香りが凝縮され、
スパイシーさを感じるほどの濃い芳香に。
ここでもダイダイの「つよさ」を感じるのでした。
乾燥した皮は「橙皮(とうひ)」として漢方でも親しまれています。
最後は乾燥機にあてて仕上げます。
水分がしっかりと抜かれているか、
皮をパキッと割ってみた感覚で確かめます。
この後、1~3年ほど冷暗所で保管してさらに熟成させ、
香り、味ともに深みを持たせます。
ブレンドティーでは、味のアクセントとなる良い脇役で、
おだやかな酸味がほうじ茶やショウガとよく合います。
2月も半ばになるとちらほらと
梅の花がほころび始めます。
春が待ち遠しいですね。
ダイダイを使ったブレンドティー

左:Makino original blend tea ダイダイ 右:b&b(ビーアンドビー)
Makino original blend tea ダイダイ
ダイダイのおだやかな酸味を、
味わいゆたかな紅茶やショウガ、
ハブ茶が引き立てます。
b&b(ビーアンドビー)
ウコンなどの香味をベースに、
ダイダイですこしの酸味を、
ショウガやシナモンでコクを加えました。
✔3月5日まで渋谷パルコ8階の「ほぼ日曜日」で開催されている「牧野植物園がやってきた展。」で、ブレンドティーなどtretreの商品が販売中! 入場無料。お時間のある方は、ぜひ!
※次回は3月15日に掲載します。お楽しみに!
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