焚き火の楽しみ方 第1回 北欧の焚き火
2023.2.8
「北欧の暮らしとアウトドア」
豊かな自然に囲まれた北欧の国々では、暮らしとアウトドアがよりシームレスにつながっているようです。
北欧を中心とした世界各国のアウトドアブランドを取り扱うUPIが、自然の美しさ、そして厳しさによって培われた北欧のアウトドアカルチャーを、アクティビティやブランドといった様々な側面からご紹介します。
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今回のテーマは「焚き火」。日本でも近年のアウトドア・キャンプ人気によって、焚き火を楽しむ方が増えたのではないでしょうか。北欧ならではの焚き火の楽しみ方を4回にわたってご紹介します。
第1回:北欧の焚き火
第2回:スカンジナビアンアウトドアクッキング
第3回:煮出して楽しむフィールドコーヒー
第4回:火をおこす道具
これまでの記事はこちら
第1回 北欧の焚き火
北欧の焚き火と日本の焚き火
街から少し離れると広大な原野が広がる北欧の自然環境。かつての氷河によって削りとられた大地に広がる豊かな自然と、冷涼な気候が、生活とアウトドアを密接に結びつけ、多くの人が雄大な自然の恩恵を受け暮らしています。
北欧諸国には「自然享受権」という慣習法があり、国によって捉え方や、若干の違いがあるものの、私有地や国有地の中での散策や植物の採取、キャンプといった様々なアウトドアアクティビティを行う権利を守っています。また、それを皆が楽しめるようにゴミを残さない、環境にダメージを与えない、生物の邪魔をしないといった義務も示しています。これにより、地域によっては大自然の中で焚き火をおこすことができたり、焚き火専用のスペースが設けられていたりと、日本と比べて自由に焚き火を楽しむことができ、休日や仕事終わり、放課後などに焚き火を楽しむ人が多いのだそうです。
日本ではキャンプ場などの決められた場所で、焚き火台を使用することで火床と地面との距離を保つことで、安全な焚き火を楽しむスタイルが定着してきている一方で、北欧諸国ではまだまだ直火での焚き火が一般的のようです。地面の上で直接火を焚くことは、土壌へダメージを与え森林火災につながる危険性もあるため、各国の自然享受権や、焚き火に対するルールが明確化されており、すべての人が平等に自然を楽しむために、みんなで自然を守るという考えが根付いています。
限りなく直火に近い焚き火台
物理的にも感覚的にも自然との距離が近い直火で楽しむ焚き火は、自然をダイレクトに感じられる原始の時代からのアウトドア活動。そんな直火の焚き火を追求した焚き火ブランドがあります。
「タキビズム」は、焚き火をライフワークとするアウトドアライフアドバイザーの寒川一さんと、鉄作家でもある香川県の槙塚鉄工所の槇塚登さんが、自分たちが必要なアイテムを作ろうとしたのがきっかけで生まれた、こだわりの焚き火道具ブランド。日本のクラフトマンシップが息づく、焚き火を楽しむための様々な道具を展開しています。
生産は香川県の槙塚鉄工所で一つ一つ丁寧に行われる。
リアルファイヤースタンドジカビ
薪を置くための火床が限りなく低く、まさに直火の焚火を再現できるような全く新しい焚火台が「リアルファイヤースタンド ジカビ」。逆さにするとUFOの様なユニークなフォルムが特徴的。他の焚火台にない足元の暖かさを追求した設計で、中心にあるパンの外周部分には保温・暖め用としてフライパンディッシュを置いたりできる他、石を熱したり、湿った薪を乾かしたりできます。 また付属のトライアングルは五徳としてヤカンを載せたり、薪を立てかけて高さを出したりすることも可能です。
地面との距離が近いので、使う場所によっては防炎シートを使用するなどの工夫を。
画像左から
リアル ファイヤースタンド ジカビ Sサイズ¥22,000(税込)
リアル ファイヤースタンド ジカビ スタンダードM ¥17,600(税込)
リアル ファイヤースタンド ジカビ Lサイズ ¥33,000(税込)
※S、Lサイズは職人による手打ち、Mサイズはプレス加工によって成形されています。
※S、Lサイズには五徳として使用できるトライアングルが付属します。
直火のスタイルで楽しめる焚き火。燃料の薪は、炭になると土中で分解されずに半永久的に残ってしまいますが、燃やし切って灰にすると実は木々を育てるエネルギーになります。地球の循環に貢献する形で火を扱うことも、北欧スタイルの焚き火と言えるのではないでしょうか。
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UPIのアドバイザーでもあるアウトドアライフアドバイザー・寒川一さんと、北欧ソト料理家・寒川せつこさんの著書『「サボる」防災で、生きる』では、UPIのおすすめ製品を暮らしのなかで生かしている様子をご紹介しています。楽しく備える暮らしのテクニックもたっぷりとごらんください。
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定価:1650円(本体1500円+税10%) 四六判/128ページ

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