なんばんを使って

馬狩まどかさんの うま家の手しごと

2020.10.1

 みなさん、こんにちは。
 あっという間に10月ですね。10月に入ると「もうすぐ雪が降るなぁ」と考え始めます。この時期あたりから、保存するものも「冬越しできるように」とシフトチェンジ。今日はピリッと辛いなんばんを使って手しごとをしていきます。どうぞ最後までお付き合いくださいね。



 うま家の夏の食卓には、なんばんを多めの油でジュッと焼いただけのものがよく登場します。醤油をたっぷりかけていただくとすごく美味しいのですが、今作って来年まで保存できる「三升漬け」もうま家は大好きです。調べてみると、東北や北海道でずっと作られてきたのだとか。私も小さいころから食べてきたソウルフードなので、この時期はせっせと手を動かします。



 赤いもの、緑のもの。変わりかけのもの。いろんななんばんがあります。
 ただ、元は全部、緑です。
 ご近所さんにいただいたり、私の母から「三升漬け用ね」ともらったりしてたくさんあったのですが、ものぐさ太郎な私が油断しているうちにどんどん赤くなっています。
 緑は緑、赤は赤の使い道があるのでそれぞれ紹介させてくださいね。


 


【三升漬け】
・材料 なんばん(辛いのがお好きな方は辛い品種のなんばんを。ただ、悶絶するほど辛くなるので、我が家は普通のものに少し辛いものを混ぜます)、醤油、米麹
※これらの材料はすべて同量準備します。


・つくり方
1、なんばんの重量を計り、同量になるように醤油と麹を準備します。



2、なんばんは細かくみじん切りにします。手がひりひりするので、使い捨て用の手袋をしましょう。間違っても目をこすらないように!



3、醤油と米麹を混ぜます



4、23を合わせて



 よく混ぜたら出来上がりです。



5、煮沸消毒した瓶に入れて、冷蔵庫で保存。1か月ほどして麹がやわらかくなったら食べられます。炊き立てご飯に、冷ややっこに、イカやホタテなど淡白なお刺身の薬味としてどうぞ。



右が今回漬けた三升漬け、左が去年のもの。日を追うごとにコクが出てきますよ。



 


【赤いなんばんは虫よけに】
 時間が経って赤くなったなんばんは、よく干して使用します。パスタに使ったり、漬物に使ったりと、食べものでも活躍しますが、独特な辛さを活かして虫よけにします。



・お米の虫よけに
 お茶パックに赤いなんばんを少し入れ、そのまま米びつにイン!




・お庭の草花につくアブラムシ対策に
材料 赤いなんばん:56本、にんにく:ひとかけ、(あれば)ローリエ:2枚、ホワイトリカー:100ml



材料をすべて手でちぎりながら(にんにくはつぶして)容器に入れます。



4,5日したら20倍に薄めて草花に噴霧します。効果を見ながら濃度を変えていってみてくださいね。(我が家は10倍希釈で使っています)



 「なんばん」は方言だったと、今調べていてわかりました。「なんばん」は「唐辛子」です(今さら…笑)
 主役ではないけれど、色んな使い道ができる「なんばん」。
 北海道はゆずがならないので作れませんが、いつか大好きな「ゆず胡椒」を手作りしてみたいなぁとひそかに思っています。


 さて、次は何を作ろう?


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馬狩まどか うまかりまどか

自然豊かな北海道の石狩平野で、ご主人と2人の娘さんと一緒にスローライフを楽しむ。DIYで住まいを心地よい空間に模様がえしたり、季節の行事を家族で楽しんだり、日々のことをinstagramで発信。

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